第287回現場セミナー 「にっせきの森」創成事業 第3回植樹祭の報告
事前準備(3/19・20:木・金)
植樹祭(4/25:土)
三原市大和町大草「にっせきの森」
令和8年4月25日(土)三原市大和町大草 「にっせきの森」で日本赤十字社広島県支部主催の第3回植樹祭が盛大に開催されました。日本赤十字社広島県支部、一般社団法人日本赤十字社広島県支部森林再生整備事業体シンラ、そして私たちNPO法人ひろしま人と樹の会の三団体が協力し、地域の方々と共に未来を育む大切な一歩を刻みました。
植樹祭に先立ち、3月19日・20日の2日間、延べ12名の会員が事前準備に汗を流しました。4年前に伐採された0.5ヘクタールの跡地には、雑草が茂る難所。草刈り機を振るい、一部バックホウで植穴を掘るという重労働でしたがすべては当日参加される皆さんのため。植え付ける場所に立てた「ピンクテープ付きの竹串」は、初心者でも迷わず植えられるという、私たちの「おもてなし」の印です。
当日は、前日の雨で足元は滑りやすい状態でしたが無風曇天で絶好の植栽日和となりました。地元三原市や広島市から親子連れを中心に約180名もの方々が集まりました。
日本赤十字社広島県支部の内藤課長さんの開会宣言で幕を開けた開会式では、最初に日本赤十字社広島県支部の坂井浩明事務局長が登場。「本事業は、3回目の開催となり、子どもたちに気候変動や環境問題に関心を持ってもらうことが目的です。森づくりを通してCO₂削減に貢献するだけでなく、未来を担う子どもたちの環境教育の場としても5年間継続していきたい。今日は安全第一で取り組んでほしい」と事業の意義と安全への配慮が強調されました。。続いて、一般社団法人森林再生整備事業体シンラ代表理事の蔵田和樹さんが法人のユニホームを着用し登場、会のログマークを紹介しながら日本の山林が放置され森林が失われている現状を指摘。持続可能な森の再生と温暖化防止に向けての熱い決意と想いを語られました。
私(櫻井)からは、今回植えられる針葉樹の「コウヨウザン」の特徴。「成長が早く、材の耐久性に優れ、萌芽更新が可能である」また、植え付けは、「真っ直ぐに、少し深めに植える」といった植え方のコツと、雨上がりの斜面での安全管理についてレクチャーを行いました。
その後、司会者から、今回植樹する場所を整備してくださった方々への感謝の気持ちが伝えられました。そして、植樹の指導をしてくださる、それぞれ10名の班長さん、副班長さんの紹介があり、参加者の皆様はそれぞれの班に分かれていよいよ活動開始です。
式典の最後には、ヘルメットを着用して、植樹する森を背景に記念撮影。その後当会の中元明弘理事の音頭による恒例の安全祈願「どんぐりコロコロ」三唱を行い、士気を高めて植樹作業へと出発しました。
植樹場所では、班長・副班長の指導のもと、目標の600本の苗木が次々と植えられました。
植栽作業工程
- 約30cm四方の植穴を掘る(一部は事前に機械で整備済み)。
- 土壌改良剤を投入。(4本/袋)。
- 4年物の苗木を真っ直ぐに置き、土を戻し、足でしっかり土を踏み固める。
- 支柱を立て、苗を竹串にひもで固定。3個の肥料を与え、水をたっぷりかける。
参加者の皆様は、この一連の作業に熱心に取り組んでくださいました。
植栽作業では、「わしらが植えんと、初心者は危ないけえの」そう言って急斜面に踏ん張り、黙々とクワを振る年配の姿は、実に頼もしいものでした。「生きとる間に大きくなった姿を見られたら最高だ」という言葉には、森と共に生きる深い愛情がにじんでいました。その傍らでは、小さな手で一生懸命に土をかける子供たちの姿がありました。「大きくなあれ」「元気に育ってね」と苗木に語りかける真剣な眼差し。自分たちの手で森を作っているんだという誇らしげな表情に、周囲の大人たちからも自然と笑みがこぼれました。
作業終了後のお楽しみは、主催者特製の「カレーライス」です。山仕事の後の温かい昼食に、あちらこちらで会話が弾みました。昼食後からは、桜の小枝を利用した「世界で一つの鉛筆づくり」を実施。子ども達だけでなく大人も夢中になり、「次回も是非やってほしい!」と大好評のうちに幕を閉じました。
また、今回は、株式会社クボタによる植栽用「遠隔自動掘削機」の実演も行われました。オペレーターが離れた場所からリモコンで操作する最新技術は、伝統的な手植えの文化に、安全で効率的な未来を予感させる、意義深い一日となりました。
皆様のご協力のおかげで、大きな事故もなく全工程を無事に終えることができました。地域の山に新しい命が吹き込まれた一日となり、ご参加・ご協力くださったすべての皆様に、心より深く感謝申し上げます。


植栽樹「コウヨウザン」の説明