森を育てる森林活動を通して森林に親しみ、緑の育成に貢献します
人を育てる「森林の育成」作業を通して、森に学び、地球環境に深い関心と行動力を持つ人を育てます
ボランティア精神を育て、森林の中でともに汗を流すボランティア活動を尊重し、緑の景観づくりに貢献する精神を育てます
新年おめでとうございます。本年もNPO法人ひろしま人と樹の会会員の皆様のご健勝とご多幸を念じております。会員あっての団体ですから。
さて、本会は昨年5月をもちまして設立満30年を迎えました。この間の会員の皆様の継続熱意で番号付き現場セミナーは267回、番外編セミナーも同じくらい実施。会報の発行は327号に達しています。日本では人生100年と言われていますが、実際は様々な転機があり複数回に時期を区分できるはずです。したがって同一のことをしているのは10~30年間程度で、それより短期であることも多いと思います。こうした中で、本会では設立当初からの会員も健在な上、当初に掲げた目標を30年間も継続していることは驚きの限りです。しかも31年目もすでに継続中です(この時点で30年7カ月)。何事にも継続が大事です。本会は長年、完全慈善のボランティア活動を行ってきました。令和3年度から複数の受託事業を依頼され、これらを実施しています。昨年も継続いたしました。受託による活動量の増加や、また会計の事務仕事の増加に対応するのに苦心しています。しかし、会員の熱情で乗り切っています。どれだけ続けられるかは、やってみないと判りません。もちろん慈善活動のみに戻っても一向にかまいませんけれど。
私事ですが、当会にも密接に関連すると思われるのであえて記させていただきます。広島大学での2年間の特任教授の延長人事を終え、来る3月で4年になります。この間、実に多くの記事執筆や講演依頼がありました。依頼のキーワードは「森林」、「里山」、「地域森林保全」、「企業所有林の経営」、「古墳の山の山林整備」、「生物多様性」、「絶滅危惧生物保護」、「天然記念物行政」、「林業人材育成」、「木育」、「森林ボランティア」、「地球温暖化対策」、「都市緑化」、「みどりの基本計画」、「都市の造園計画」、「SDGs」など。依頼元は行政機関、財団、社団法人、企業、小学校、地域活動団体などです。これから3月末までにも法人、協同組合、市行政、学術学会から4件の講演依頼を引き受けています。皆様もお解りのように、今の社会はこれらのキーワードに極めて敏感で、情報入手の欲求が高いことです。特に行動指針や手法の教示が強く求められています。ところが、それらを専門的見地から実践指導や解説できる人材に限りがあります。そのため私に依頼が来るのだと自覚しているところです。当会に所属し、これらのキーワードに直接関わる活動も体験しているので、文中で当会を紹介したり、講演のスライドでその活動を解説したりしています。もちろん、当会にはこの任に当たれる優秀な方々も多数おられます。日程の重複などがあった場合は、演者に推薦させていただくつもりです。お引き受けください。ある意味私たちは今必要な人材なのです。
それで、新年の挨拶の中ですが会員の皆様にお礼申し上げます。そして、引き続き良質な事例を報文や講演で紹介できるように、頑張らせていただきます。そのためにも皆様が新たな活動案を出されたり既存事業の改良に取り組むことが肝要です。どうか今年も、お元気で目を見張るような活動をお願いいたします。
NPO法人ひろしま人と樹の会・理事長 中越信和