番外編現場セミナー:安全に木を伐る研修会(第2回)
番外編現場セミナー:安全に木を伐る研修会(第2回)
7/28(金)・29(土) 安芸高田市八千代町勝田
梅雨開けの 7 月 28 日 29 日の2日間、安芸高田市八千代町勝田山林内及び常磐神社境内 で行った「安全に木を伐る研修会」には、当会員や森林ボランティアで活動している延べ 23 名の参加があった。
研修会の講師は第1回目と同じく、座学を広島県安全衛生教育指導者與儀兼三様、実技を (元)みどり情報局静岡指導者桧谷利雄様にお願いした。
安全に木を伐る作業をするためには「座学で学問的知識を身に着け」「基礎実技で正しい 技術・技能を身に着ける」基礎を習得しました。
以下研修内容の要点を記す。
○研修会 (7/28・7/29)
7月 28 日(金)1日目 晴れ (12 人)
I 座学(1 時間)労働安全衛生教育について(ヒノキ林内)
第1回の参加者や初めての方もおられことから労働安全衛生規則の改正をヒノキ林内で 復習的に学んだ。座学内容の詳細は第 1 回研修会の活動報告(会報No340)に記載していますので参照してください。
1 主な学習内容
(1)チェーンソーによる伐木等の業務に関する特別教育の時間数が改定で増えた。
(2)伐木等における危険防止するために次のことが規定された。
①受け口を作るのは立木の対象胸高直径 40 cm⇒20cm 以上に拡大立木の伐倒時の措置を 義務付けた。
②かかり木の速やかな処理、かかり木の処理における禁止事項(かかり木の処理、かから れている立木伐採、浴びせ倒し)を規定
③立木の高さの2倍の距離を半径とする円形の内側には立ち入らせない
④下肢の切創防止用保護衣の使用を義務付け
(3)その他の改正 車両系木材搬出機械による作業等の作業計画関係
2チェーンソーの知識については常磐神社境内に移動して、チェーンソーを分解し構造、メンテナンスの方法、ソーチェーンの取り付け方、ガードバーの種類について学ぶ。
II 基礎実技
1 目立ては、同じく常磐神社境内において、適正な目立てフォーム、ヤスリの柄の握り方、 左カッターの研ぎ方、右カッターの研ぎ方やカッターの悪い形フック及びバックスロープ の修正の仕方、目立てで一番大切な目立て角度については測定器具で横刃の目立て角度(80 度~85 度)上刃切削角度(55 度~60 度)上刃目立て角度(30 度~35 度)を測定した。
全員が目立て角度の測定ができるよう測定計器の測定の仕方を個別指導で徹底的な指導を受けた。
2チェーンソーワークの基本(ヒノキ林に移動) チェーンソーの持ち方、横に置いた丸太を切る姿勢(立つ、中腰、膝をつく) 立っている丸太を切る姿勢、危険なポイント(キックバックの危険ゾーン)、エンジン のかけ方、かけ方の体勢(落としかけ禁止)アクセルのコントロール方法を学ぶ。
3操作の基本トレーニング
①丸太の輪切り(ガイドバー上方の顔を位置しない。ガイドバーの先を使わない。切り終えた後、余力で地面を切らない。)丸太を上から切り込む、丸太を下から切り上げる。 膝をついて丸太を切る。
②玉切(片持ち材の切り方(1下から2上からフルスロットルで一気に切る)、両持ち材の切り方(1上から2下から切り上げる。)
③水平切り 丸太を立てて(1m、直径 20~25cm)水平に 2~3cm 厚の輪切りにする。
(右手の脇を締める、後部ハンドルを体に引き付ける。左手は前ハンドルの底部を横 から握る。)
④突っ込み切 最初にガードバーの先端を左に手元から丸太に当てる(キックバック に注意)腕だけで操作しない、体全体で真っすぐ押し込む。
4伐木造材の訓練
実際に受講生2名がヒノキ 1 本づつ 2 本を伐倒した。伐倒者は伐倒目標を設定し、 5つの指差し安全確認後、受け口、オノメ、追いツル伐りでクサビを使い伐倒、枝払 い、玉切を行った。伐倒者以外は伐倒する様子を観察しチェックした。伐倒後は伐根 を検証し良い点悪い点(ツルの幅、切り口の傾き、シン抜けなど)の指導を受けた。
7月 29 日(土)2日目 晴れ(11 人)
II 基礎実技 (午前中は丸太を利用した操作トレーニング)
1 目立ての復習 (30 分)
1 日目で学んだことを復習した。
2 操作の基本トレーニング 昨日の1~4を繰り返し練習する。特に伐倒方向と正確な受け口づくり(伐倒ライン の確認(目印)、チェーンソーでねらいを定める(ガイドバーと伐倒ラインは直角) 受口は修正できる余裕で設定することがポイント、折曲がり線(正確な会合線) 根張りの伐り方、オノメの入れ方
3 伐木造材の訓練 (午後からは実際に伐木造材訓練) 研修生が伐木造材(2本)を行い、その都度、厳しい指導を受けた。
①伐倒前の準備作業 (伐倒木の周囲の確認、足場、待避場所の確認)
②指差し安全確認 ミスを減らすため5項目を行う(1上方よし2周囲よし3前 方よし4足元よし5待避方向よし)
③伐倒に当たっては 追いツル伐りの指導を一人一人が受ける。一人伐り他の者 は全員見学、細かな留意点や注意点を全員で確認した。特に伐倒後の伐り株で具 体的に解説指導を受ける。わかりやすく座学では学べない貴重な体験である。
④伐木の基本 倒す方向側に受口をつくり、反対側から追い口をつくり、クサビを 打ち込んで倒す。
III ふりかえり
①目立ての大切さを再確認した。(支えのない丸太を立てて横挽き(輪切り)では、下刃で切るとフックだと手前に倒れる。上刃で切ると食い込みが強いので向こう側に倒れる。バックスロープだと全く切れない。)目立てがシャープでないと受け口づくりが進まない。
②目立てゲージの使い方をワンツーマンで指導を受け、計測計の使い方、測定値の確認が何 とかできるようになった。特に横刃の目立て角度(80°~85°)の測定(1 mmに満たない範囲の厚さ部分)が難しかった。ここが正しく理解できないと目立てはできない。
③チェーンソーを分解してのメンテナンスは1度も行っていなかったがメンテ後はエンジ ンの調子が良くなった。改めてメンテナンスの大切さを身にもって知った。感謝、感謝。
④我流でチェーンソーを使っていた、我流を直して安全に扱えるよう努力をしたい。
⑤目立てはプロが毎日行っても一人前になるのは 3 年かかるといわれているほど難しい目立てとは何か。目立ての基本をしっかり頭に入れて、繰り返し繰り返し基本を練習、訓 練が必要。
⑥木を伐ることに対しては、「プロ」も「アマ」も同じである。私は「アマ」だかという考えで木を伐ってはいけない。
この活動は(公社)国土緑化推進機構の「緑と水の森林ファンド事業」の支援を受けて実 施しました。

最後までお読みいただきありがとうございました!
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