番外編現場セミナー 第40回土師ダム桜守プロジェクト 活動報告
事前準備3/5 (木)・本番3/8 (日)
安芸高田市八千代町土師
広島県安芸高田市八千代町の春の風物詩、土師ダムの景観を守る「第40回 土師ダム桜守プロジェクト」が、令和8年3月8日に開催されました。地元住民や広島市近郊からのボランティアなど、総勢120名が集結。事前の準備から本番まで、人と自然が共生する豊かな森づくりに汗を流しました。
本番に先立ち、3月5日(木)には、高度なチェーンソー技術を持つ13名による事前作業を行ないました。
朝の冷え込み(4℃)が残る中、日中は15℃まで気温が上昇。絶好の作業日和となったこの日、メンバーは3班に分かれて作業を開始しました。
対象になったのは、事前に赤いテープで印をつけたサクラ、アメリカフウ、コナラなど約100本の樹木。特にナラは、炭材として活用するため正確に98cm切り揃える(玉切り)など綿密な作業が求められる。サクラについては本番当日の作業工程を考慮して伐倒のみに留めるなど、効率的かつ安全な段取りを徹底。精鋭たちの手によって、多くの参加者を迎えるための舞台を完璧に整えました。
そして迎えた3月8日(日)、プロジェクト本番。天気予報は「曇りのち晴れ」と早朝は3度と低い気温の状況でしたが、安芸高田市八千代町の地元住民をはじめ、広島市や近隣地域から家族連れなど総勢120名もの有志が集まりました。
開会式は、市役所商工観光課の田部さんが進行し、山本優会長の挨拶に続き、来賓の安芸高田市長(松田企画課長代読)から温かい祝辞をいただきました。また、15回以上の継続参加者への表彰式も行われ、長年この活動を支えてきた当会グループ会員の佐々木さんが受賞され、参加者からは感謝の拍手が響き渡りました。続いて、正本大顧問より作業方法や安全作業の心得が説かれ、参加者は「伐木の集積」「間伐」「下刈り」「施肥」「なめこ植菌」の5つの班に分かれました。式典終了後全員での集合写真におさまった後、本番の作業がスタートしました。
私が所属したチェーンソー班は、精鋭12名。主な任務は、事前準備で伐倒しておいたサクラ3本の「玉切り」です。なめこ植菌に適した長さ1mに切り揃えました。他の樹種は事前作業で残った木の伐採・玉切りです。これまでの研修で培った技術を互いに確認し合い、慎重かつ正確に刃を入れていき予想以上にスムーズに作業が進みました。時間に余裕ができたので残った時間を利用して伐採班全員がチェーンソー指導有資格者の桧谷さんから大径木の伐倒の再訓練をうけ技術の向上を図りました。
お昼休みに全員で囲んだ昼食の時間も、この活動の醍醐味です。温かい豚汁、おむすびの程よい塩気が驚くほど染み渡ります。外で食べる食事の美味しさ、そして同じ目的を持つ仲間と交わす会話が、作業の疲れを心地よい達成感へと変えてくれました。
午後は伐採が終了したので運搬班のお手伝いを行いました。道路から離れた場所の材をバケツリレー方式で2トンダンプに積み込みます。人数が多くて楽に運び、積み込むことができました。山地に点在していた材は次々と運び出され、トラックに積み込まれていきました。14時30分、予定していたすべての作業を無事に完遂することができました。
閉会式では、土師ダム管理所長より感謝の言葉をいただき、参加者には「なめこ菌」を植え付けた「ほだ木」が記念品として配られました。木に触れ、目を輝かせる子どもたちの姿を見ていると、この活動が自然環境を守るだけでなく、次世代へ想いを繋ぐ大切な場であることを改めて実感しました。
土師ダムの美しい桜並木を守る活動は、単なる森林整備ではありません。顔なじみの仲間と互いに学び合い、地域社会の絆を深める「心の整備」でもあります。今回得られた「なめこ栽培」の楽しみを分かち合いながら、これからもこのプロジェクトに情熱を持って関わり、未来へと美しい景観を引き継いでいく決意を新たにしました。皆様お疲れ様でした。

3月8日本番当日の伐採班集合写真